購入後の試乗記ですが、様々な方が情報発信されているので私は簡単に。
何度か通りかかって目にしていた、お世話になっているディーラーの店頭にはジムニーAT、ジムニーMT、ジムニーシエラATの3種の試乗車が用意されていました。
現車も見ずにジムニーを購入せざるを得なかった4年前とは雲泥の差。
MTにも乗車すべきなのですが、面倒なのでシエラATのみ試乗させていただきました。
走り出して10mほど走って僅かな段差を超えたのですが、これだけでボディの剛性が向上していることが分かりました。
15インチでタイヤが厚い事と、シエラはトレッドが広いのでショックの吸収が若干早いのかもしれませんが、その後の試乗で段差を超える度に、やはり剛性は高くなっていると分かりました。
カタログを見るとラダーフレームを3ヶ所のクロスメンバーで補強してあるので、フレームのねじれが極めて抑えられているわけです。
JB23に乗っている身としてはこの違いは歴然。
唯一残念だったのは荷室が殆ど無くなっている事。
座席の居住性を確保するためにセットバックしているのですが、ここまで狭いと何も積めず、日常遣いとしては少々困ります。
但し、シートを倒せば左右のホイールハウジングが無くなっている分も含め、逆に積載量は増えており、倒したシートも現行車と違ってフルフラットになるので、片側だけでも倒しておけば新型の方が使い勝手は向上かも。
困るのは4名乗車で荷物を積むシーンだけなので、4人乗車想定の場合は潔くルーフボックスを取り付けた方が賢明でしょう。
ジムニーとシエラを比較するとボディは同一なので、単純に前後バンパーの出幅とオーバーフェンダーの違いのみ。
バンパー自体の強度はほぼ同一だと思われますが、衝撃を吸収する奥行きが異なるシエラが世界基準という事を踏まえれば安全性の違いは言わずもがな。
インテリアは小ざっぱりしていて少々寂しい位ですが、そのうち賑やかなアフターパーツが登場するでしょう。
エアコンやスイッチなどの操作系は大きく武骨なデザインであり、グローブをしていても使い易い様に設計されていると説明を受けても日本人にはピンときませんが、世界で愛されているジムニーが酷寒の地での用途も想定していると言われれば理解出来ます。
ロードスターと同様に覗かないと分からないような部位に、セイフティー解除機能ボタン等が有り。
理論上、リフトアップすると自動ブレーキはお飾りとなってしまいますが、そのうち何処かの企業が対策品を出して欲しいと望みますが、車両購入時に「自動ブレーキは万全ではなくメーカーはその責任を負わない」とする文書に署名させられるほど重要な自動ブレーキですから、ここへ社外メーカーがリスクを負ってまで介入する事は無いでしょうね。
シートは平凡で非常に残念。Xアドベンチャーの様に合皮で良いので、オプションで質感の高いシートをオプション設定しておいてもらいたかったですね。
新車販売効果が一巡したら、お決まりの特別仕様車扱いで登場ですが。
男は黙ってMT車。運転するのは家内ですが。
JB23Wよりもシフトブーツがごつく大きく、シフトレバー自体も異常に長い気がしますがJBもノーマルはこんな具合だったでしょうか。
現在愛用しているMOMOのシフトノブを転用したかったのですが、長さが足りないかもしれません。
メーターはベル&ロスの如く、飛行機の計器類の様で好印象。欲を言えばもう少し色遣いに派手さが欲しい所。
スクエアのケースにベルロスの如く、四方をビスで固定した形状のステンレスカバーをアフターパーツで販売してください。ボディと同色のカバーでも可愛いかもしれません。
革巻きハンドルは若干細い印象を受けるのですが、これもAPIOさんが交換用ハンドルを販売してくれるので交換ですね。
クルーズコントロールは無いより有った方が良いのですが、設定速度上限は100km設定。1.5LのNAですから、ジムニーは左側を大人しく巡行ですね。オーディオの操作ボタンが備わった事は大変有難い。
たかがフェンダー、されどフェンダー。
前後のパンパ―サイズの違いは車両を並べてみなければ実感できませんが、このフェンダーによって違いは歴然。
当初は維持費も考えてジムニーの選択肢も2割ほど有りましたが、現車をみたらその2割は消滅してしまいました。
ゲレンデバーゲンやJEEPオーナーにとっては、所詮ジムニーだろうと言われそうですが、良いんですジムニーで。
高い税金とガス代を払う能力も有りませんが、個人的に大きな車には興味が無く何よりATがダメなので選択肢も無し。
消去法で妥協して購入した筈のジムニーが、実は非常に奥が深く楽しい乗り物だという事に気付き、フルモデルチェンジでこれほどまでに進化したのだから買い替えない訳には行きません。
これまで納車待ちを経験したのはハーレーのFXSTSBの半年待ちが最長ですが、まさかジムニーが一年待ちになろうとは。
逆に考えれば現在のJB23Wをまだ一年乗れるという事ですから、これはこれで結果として良かったのかもしれません。
今後、新型ジムニーシエラのネタが増えそうなので、カテゴリーにJB74Wというタグを設けました。納車までの状況など面白いネタが有れば記載させていただきます。